横山秀夫『深追い』(新潮社)

深追い深追い
横山 秀夫

新潮社 2007-04
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三ツ鐘署に勤務する7人の男たちと7つの事件。


横山さんの作品は『ルパンの消息』ぽっぽの感想)だけ読んだことがあります。
何となく、「読みにくいかなぁ」とそれまでは手を出していなくて、『ルパンの消息』が思いの外読み易く。
でもでも、デビュー作だから、文章が若いのかな??と疑い深い私(笑)
再び手に取った横山作品、タイトルは『深追い』。
うーん、内容、ヘヴィーなのかな??

7つのお話から成る短編集。
とっても読み易いです。
懸念なんてどこへやら。
内容はさすがに「ちゃらちゃらしてんな~」ということはないのですが、すいすい読めちゃいます。
すべての作品にそれぞれのドラマが詰まっていて、その物語の人物と一緒に唾をのむ感じ。
人の業にひやりとしたり、家族への想いに胸を打たれたり。
そんな短編たちにはどこかあたたかいものが含まれていて、読み心地はけして悪くありません。

何だか満足感。

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横山秀夫『ルパンの消息』(光文社)

「幻の処女作」がついにベールを脱いだ!

ルパンの消息ルパンの消息
横山 秀夫

光文社 2005-05-20
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ある日、警視庁にもたらされたタレこみ情報。 15年前に自殺として処理された女性教師は実は殺されたのだ-教え子の男子高校生3人の手によって。 時効まで24時間。 死の謎と男子3人によって計画された”ルパン作戦”が絡み合い、驚愕の結末へ。


どうなるの?どうなるの!?どうなるの!??
と、謎の謎の謎…というラストへの流れはとても素敵でした。
”犯人は誰だ!?”という問いかけに対する答えだけで終わらないところが良かったな。
とりあえず、最初の流れではそういう終わり方になるとは思ってもいなかったので。

”警察小説の名手”だなんて評されることがしばしばの横山秀夫さん。
ノベルスは文庫に比べると、売れ方が地味な印象(店の客層によって差はあるとは思いますが)。
横山秀夫さんの小説が気になっていた私は”ルパン”に何となくひかれて購入。
最近になってようやく読むことができました。
「(思っていたよりも)若い文章を書くんやなー」なんて。
加筆はされているようですが、処女作だから…かな。
読みやすく、ノリがよくて、面白い。

割とたくさん出てくるキャラクターの性格付けもきちっとできていて。
高校生、教師、警察。
罪を犯した者、過去に苦しむ者、現在を大切に思う者。
ツッパって学生生活を過ごしていた3人の男子高校生が15年経ち、全く違う道を生きている…。
高校生の頃、とはいきませんが、15年前を振り返ることができる歳になってくると、その歳月を感じることができて、ほろ苦い思いを感じました。

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