横山秀夫『臨場』(光文社)

臨場 (光文社文庫 よ 14-1)臨場 (光文社文庫 よ 14-1)
横山 秀夫

光文社 2007-09-06
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捜査一課調査官・倉石義男は死者からのメッセージを的確に読み取ってきた-誰もが自殺や病死と判断する案件を殺人だと見破り、また逆に殺人と見立てられた死体を「事件性なし」と覆す。
”終身検察官”と呼ばれる彼の生き様を描いた八編収録。


タイトルの”臨場”は”事件現場に臨み、初動捜査に当たること”を指すそうです。
倉石さんは色々と呼び名をつけられている、伝説的な男です。
”倉石学校”と言って、彼を慕う人々からは”校長”と呼ばれたり。
本人は無骨で、けして気さくな人柄とは言い難いのですが、検視の腕は超一流。
遺体、そして、現場、洞察力、判断力、その正確さに圧巻。
上が何と言おうと、絶対に譲らないものもちゃんと持っている、他の人物視点で描かれる、部下や被害者への彼なりの思いにもぐっときました。

メインは倉石。
でも、語り手は全て彼以外の人物。
その人物たちの倉石への感情も実に様々。
色んな視点から倉石、という人物の生き様を読むことができます。

横山さん…警察小説、はまりそうです。


↓単行本はこちら。

臨場臨場
横山 秀夫

光文社 2004-04-14
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↓コミックはこちら。
一体どんな風に描かれているのか、気になる!

臨場 1 (1) (芳文社コミックス)臨場 1 (1) (芳文社コミックス)
横山 秀夫 上農 ヒロ昭

芳文社 2007-09-15
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横山秀夫『深追い』(新潮社)

深追い深追い
横山 秀夫

新潮社 2007-04
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三ツ鐘署に勤務する7人の男たちと7つの事件。


横山さんの作品は『ルパンの消息』ぽっぽの感想)だけ読んだことがあります。
何となく、「読みにくいかなぁ」とそれまでは手を出していなくて、『ルパンの消息』が思いの外読み易く。
でもでも、デビュー作だから、文章が若いのかな??と疑い深い私(笑)
再び手に取った横山作品、タイトルは『深追い』。
うーん、内容、ヘヴィーなのかな??

7つのお話から成る短編集。
とっても読み易いです。
懸念なんてどこへやら。
内容はさすがに「ちゃらちゃらしてんな~」ということはないのですが、すいすい読めちゃいます。
すべての作品にそれぞれのドラマが詰まっていて、その物語の人物と一緒に唾をのむ感じ。
人の業にひやりとしたり、家族への想いに胸を打たれたり。
そんな短編たちにはどこかあたたかいものが含まれていて、読み心地はけして悪くありません。

何だか満足感。

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横山秀夫『ルパンの消息』(光文社)

「幻の処女作」がついにベールを脱いだ!

ルパンの消息ルパンの消息
横山 秀夫

光文社 2005-05-20
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ある日、警視庁にもたらされたタレこみ情報。 15年前に自殺として処理された女性教師は実は殺されたのだ-教え子の男子高校生3人の手によって。 時効まで24時間。 死の謎と男子3人によって計画された”ルパン作戦”が絡み合い、驚愕の結末へ。


どうなるの?どうなるの!?どうなるの!??
と、謎の謎の謎…というラストへの流れはとても素敵でした。
”犯人は誰だ!?”という問いかけに対する答えだけで終わらないところが良かったな。
とりあえず、最初の流れではそういう終わり方になるとは思ってもいなかったので。

”警察小説の名手”だなんて評されることがしばしばの横山秀夫さん。
ノベルスは文庫に比べると、売れ方が地味な印象(店の客層によって差はあるとは思いますが)。
横山秀夫さんの小説が気になっていた私は”ルパン”に何となくひかれて購入。
最近になってようやく読むことができました。
「(思っていたよりも)若い文章を書くんやなー」なんて。
加筆はされているようですが、処女作だから…かな。
読みやすく、ノリがよくて、面白い。

割とたくさん出てくるキャラクターの性格付けもきちっとできていて。
高校生、教師、警察。
罪を犯した者、過去に苦しむ者、現在を大切に思う者。
ツッパって学生生活を過ごしていた3人の男子高校生が15年経ち、全く違う道を生きている…。
高校生の頃、とはいきませんが、15年前を振り返ることができる歳になってくると、その歳月を感じることができて、ほろ苦い思いを感じました。

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