映画を観る→『犯人に告ぐ』

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雫井脩介さん原作小説の実写化!
小説を少し前に読んでいたのですが、すっかりトヨエツのイメージで読みふけっていたので、実際に動くトヨエツを観られたことで既に感動していました。
それくらい、はまっていた。

実写にあたって、原作は巻島の娘が心臓が弱い、という設定でしたが、妻(松田美由紀さん)が心臓が弱い、となっていたこと。
娘はおらず、ようやく授かった一人息子がいること、と、家族設定が異なっていたくらいで、他は割と、原作に忠実…かな。
曾根と植草という、黒いキャラクタが原作よりもセコイ感じが若干。
小澤征悦さんが少し前に放映された『天国と地獄』に続き、ちょっと悪い役。
私の中では今までけっこういいひと役のイメージが強かったので、割増で「きぃ~っ」となります。

津田長を笹野高史さんが演じられていたのも嬉しかったです。
津田長と巻島を疎ましく感じる刑事たちのもめるところは微妙にいらない気もしつつ。
キャストが渋くて、良い。

ただ、映画が始まると同時に、身代金受け渡しに挑んでいる母親のシーンが流れるのですが、唐突でびっくり。
原作を全く知らないひとはさっぱりワケが分からないんではないだろうかと思いました。
冷静にその後のシーンを観ていれば、大体の筋は理解できるかもしれませんが、2時間ほどにまとめるために、色々省いてしまっている感があります。
巻島の人生の岐路を分けた、誘拐事件後の記者会見で記者にキレるシーンは、「あれじゃあ、ただ癇癪を起こしたみたい…」。
ラストも、私がぐっときた終わり方ではなかったし…。
キャストが渋く、迫力も雰囲気もある映画だったので、もっと真に迫るラストにして欲しかったな。

ラスト。
無駄にびっくりさせられました。
ぎゃ!
ってびっくりしたらエンドロール…。
本当にただ、びっくりさせられて終わってしまったので、笑いが逆にこみ上げてしまいました。
…悔しいっ。

まとめちゃった感により、2時間ドラマみたいになっちゃいましたが、面白かったです。
原作のイメージで補いつつの鑑賞だと十分楽しめるかも。
ちょっとだけしか出ないけれど、犯人、”バッドマン”を演じる役者さんにも注目。

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映画を観る→『DEATH NOTE』(前編・後編)

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前編は劇場で観て、後編も前売り券は購入していたにも関わらず、行けなかった作品。
松山ケンイチくんのことを本格的に気になり始めたきっかけでもある作品です。
2月にスピンオフ作品、Lをメインとした『L change the WorLd』の公開も控えているということで、漸く鑑賞致しました。
(ノベライズ(12月25日予定)、映画のフォトブック(1月末予定)も順次発行されますので、その際には本屋さんへゴー!)


前編、香椎由宇さんのオリジナルキャラが加わったことも大きく、映画ならではの要素を加えた上で、原作の世界観を比較的残した作品になっていたと感じ、原作ファンとしては満足していました。
松山くんや藤村俊二さんのふたりが私ははまっているように思い、感激していました。

後編は前編以上に原作の筋にそったストーリー展開。
さくらテレビの内側に関してやキャスターの高田清美に関する設定に変更がありますが、結果として考えた場合、原作の流れ通りかな…と。

映画は要所要所、きちんと原作のツボのような部分をおさえている印象なので、多少わき道にそれたり、途中道が分かれてしまったりしても、まとまっているのかもしれません。
原作を読んでいないひとでも、映画単体として楽しめるようになっています。

ラスト。
一番気になっていた”あのひと”の最期。
ただただ、悔しい~と感じたラストであったので、嬉しかった。
穏やかな表情に、救われるラストでした。

原作にしても、映画にしても、月は自分が正しいと、ずっと思い続けるのだろうし、月に同意するひともきっとこの世の中には大勢いるんだろうな、と改めて。
映画鑑賞中はなるべく、そういう論点からまじめに鑑賞はしなかったのですが。

映像もカッコイイし、懸念していた死神たちの映像も異形なりに作品にフィットしていたので、良かったです。
声をされていた中村獅童さん、ピーターさんがすごく良かったです。
勿論、主演の藤原竜也さんが月のカリスマ性、清潔な部分、狡猾さを非常に演じ分けていたと思いますし、他のキャストの方ががしっと周りを固めていた印象もありました。
原作ファンも楽しめた、面白い映画。


DEATH NOTE デスノートDEATH NOTE デスノート
藤原竜也 松山ケンイチ 瀬戸朝香

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藤原竜也 松山ケンイチ 戸田恵梨香

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映画を観る→『自虐の詩』

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原作は人気4コマコミック。

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本当は『クワイエットルームにようこそ』を観るつもりでしたが、時間を勘違いしていて、予定変更して鑑賞した『自虐の詩』。
原作は漫画好きに評価が高いことは以前から知っていたのですが、”働かない旦那さんに尽くす(内縁の)奥さん”という物語、ちょっと苦手かな…と。

頭の方に出てくる通天閣に、「あ、大阪が舞台だった」と気づく。
それくらいに内容をチェックしていなかったのです。
大阪…大阪…。
出てくる場所に見覚えがあったりしたら「ここって…」なんて考えていました。
イサオのような格好のおっちゃん、確かにいるな…とか。
そんなにたくさんはいませんけれど。

予想通り、幸江は苦労の連続。
元・ヤクザのイサオは働かない、短気。
ちょっと気に入らないことがあると、愛情込めて幸江が作ったご飯の載ったちゃぶ台を引っくり返してしまう。
めちゃくちゃなことばっかりするし、籍も入れていない関係の旦那さんなのに、幸江は不幸どころか嬉しそうにさえ見える。
阿部さんと中谷さん、他のキャストの方々がコミカルに演じてはるから軽減されているのかも。
しかし、幸江が妊娠した辺りで思わず涙してしまいました。
かわいそう、じゃなくて、悲しくて。
幸江に感情移入してしまって、途中から一緒に嬉しくなったり、悲しくなったりしてしまっていたようです。

後半、クライマックスにあたって、回想シーンが入るのですが、ここでその長さ??と思うくらいに長い気がしました。
友人との想い出、イサオとの出会い。
若かりし頃のイサオは『北斗の拳』に出てくるひとみたい…。
そのエピソードひとつひとつはとてもいい話なのですが、ちょっと長く、多少前後の話が間延びしてしまったように感じました。
ばっちり回想中、回想後もじーんとしてはいたんですけれど。

阿部さんはとにかく大きくて(笑)迫力がずぅっとありました。
走っているだけでも威圧感。

中谷さんのくるくる変わる表情にどんどん引き込まれ、楽しかった!
おかげで感情移入しまくりでした。
方言で喋っているのも素敵でした。

脇のキャストも個性的。
特に、熊本さんはすごい。
彼女を演じている丸岡知恵さん、そして…あの方も、すごく良かった!
お楽しみに。

原作を読んでいない私としては、十分に楽しめました。
もっと悲しくなるかと思ったけれど、落ち込むところまではいかず、ほっ。

イサオと幸江は素敵だけれど、私は幸江のように辛抱強く旦那さんを愛せはしない気がする…なんてことも思っていました(笑)


↓主題歌。

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映画を観る→『HERO』

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2001年にフジテレビ月9枠で放送され、大ヒットしたドラマの劇場版。 ある傷害致死事件を担当することになった、型破りの検事・久利生公平。 取調べでは認めていた罪を裁判当日、被告人が突然否認。 どうやらその事件が大物代議士の事件と絡んでいることが分かり…。


ドラマ、大好きやったので、スペシャルも嬉しかったし、映画もすごく楽しみにしていました。
基本的に、仲間たちがみんなで一致団結、どたばたコメディ、という作品が好きで(『王様のレストラン』とか…)、いつも登場人物たちと一緒に一喜一憂、胸躍らせておりました。
とにかく、キャラクタが個性的。
みんなが正義漢ぶっていないところがまたいいのかも。
さり気なく根性悪い部分があったりして、でも、憎めない…決めるとこは決める!という。
ドラマを観て面白かった!というひと以外はDVDが出てからで十分だとも思いますが、私は早くももう1回観たいです(笑)
既に4~5回はドラマは観ていますが(再放送やDVDレンタルで)、飽きないんです…何でだろ。
もう一押し何かがあれば、多分DVD-BOX買いますね…。

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さて、前置きが非常に長くなりましたが、映画『HERO』。
キャストが豪華でした。
松本幸四郎さん…渋い。
日本一の無罪獲得数を誇る弁護士、という貫禄・凄みは出ていたと思います。
中井貴一さん…小学生の時から好きです(笑)
それもあり、病床の上での久利生との会話に、少しほろり。
タモリさん…タモリさんはタモリさんにしか見えなくて(笑)、もひとつ「悪」のイメージが物足りなかったかな~。
演技が下手ということではなく、私のイメージの問題やと思うのですが。
でも、確かに見せ場のひとつではありました。
香川照之さん…このひとは…いいですね、ほんと。

韓流スターの中では割と好きかも、なビョン様(イ=ビョンホン)が思っていたより出番が少なかったのがちょっと残念?
少ないシーンでばっちりイメケン検事でしたが、何だか勿体ない。
事務官のひとも、いい味出してはりました。
韓国での捜査は事件を進める上で大きな意味を占めているのかもですが、決定打にはならなかったことが、「せっかく韓国まで行き、危ない目に遭ったのに…」と思ってしまいました。

城西支部の面々のどたばたしたやりとりとともに、久利生と雨宮のじゃれ合いみたいなシーンも大好き。
別にラブな展開がなくとも、二人がお互いにムキになったり、ヤキモキしたりと、はたから見たら「も~v」という関係も微笑ましくて好きですけれど。
なので、ラストシーンでは妙にどきどきしてしまい…ひゃー!という気分です。
お互いがお互いを必要だと感じているのがドラマも含め、要所要所で伝わってきて、好きでした。
肩を寄せ合って座っているふたりのシーンがお気に入りです。


夢中で観て、ハラハラドキドキできる。
『HERO』はやはり、カッコイイです。

”最大の危機”ではあるけれど、”最後”ではないですよね??
続編…ないかなぁ??!

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映画を観る→『天然コケッコー』

もうすぐ消えてなくなるかもしれんと思やあ、ささいなことが急に輝いて見えてきてしまう


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小学校と中学校がいっしょになった田舎の学校。
生徒はみんなで6人。
そこに東京からやってきた転校生が加わり…。


とってもとっても甘酸っぱくて、キュートvな映画です。
好きなひとと手をつなぎたくなる。/strong>


そよちゃん役の夏帆ちゃんがとっても可愛いです~みつあみが可愛い~v
原作は1巻だけ読んでいて、観に行きました。
そよちゃんって、”いい子ちゃん”、というわけではないんですね。
嫉妬したり、時々苛々してしまったり。
そんな自分に自己嫌悪したり。
そういう意味で、非常にナチュラルな中学生。
だからか、読み手はちょっともどかしくなっちゃうような、そんなオンナノコ。

大沢くん役の岡田くんは現在『花ざかりの君たちへ』に関目京悟役で出演中。
映画よりもドラマの方がやはり、大人びて見えます。
”イケメンさんじゃあ…”とそよちゃんに言わしめる彼はほんまにイケメンさんです(笑)
カッコイイんだけれど、中学生らしい可愛い感じで。
なんだかんだでそよちゃんに振り回されちゃっているのが面白かったです。
さらっと流れてしまうんだけれど、幽霊が出るという場所を通った時に、大沢くんがお供えがしてある側をそよちゃんに代わって黙って歩いてあげるところもツボですv
そよちゃんはそれに対してドキッとか(少なくとも表面的には)ないんだけれど、私はかなりキュンとするポイントでした。

他の中学生組、小学生組も個性的な子ばっかり。
そよちゃんにべったりのさっちゃんがそよちゃんの足にしがみつくところなんて、胸がきゅうっとしました。

そよちゃんちを含め、家の中のちょっとした物音が、何だか田舎のおじいちゃんちの物音を思い起こさせるんですよね。
別に大阪の自宅でも聞くことができる音じゃないか?とも思うんだけれど、微妙に違うの。


この映画1本の間に2年の月日が流れてゆくのですが、展開にそんなに違和感は感じず、穏やかに流れてゆきました、2年が^^;

気になるとこっていうと、そよちゃんのお父さん(佐藤浩市さん)の浮気!?事件はあのままでええのんか??ということくらいかな。
まぁ、あのままでええんでしょうね(笑)

一緒に観に行った友達は可愛い!と賞賛しつつも、全体的に「のっぺりした印象」と言っていましたが、私は空気が好きな作品だな。
田舎…帰らなきゃ!
微妙に映画(島根)と近い、鳥取に田舎があるのです。

じ~んときて、日々が愛おしくなる。
過ぎないと分からない、一瞬一瞬のできごと。

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映画を観る→『Life 天国で君に逢えたら』

2005年2月28日、世界的プロ・ウィンドサーファーの飯島夏樹さんが肝臓がんにより、亡くなりました。
享年38歳。
その知らせを聞いた日、お店に並んだ夏樹さんの本を手に取り、ドキュメント番組と写真で拝見した笑顔が頭をよぎりまし。
たくさんのお客様にお問い合わせを受けたということもあり、飯島夏樹さんのことはほんの少しの知識なれど、印象に残っていました。
そして、今回、飯島夏樹さんの映画が出来ました。
観たら、悲しくて、寂しい気分になるだろうな、と不安。
でも、全然違う感情に包まれることができました。

伊東美咲さんも、観る前、どうなんだろう??とちょっと思っていたのですが、思いの外小麦色の肌が似合っていて、芯の強いチャーミングな女性を演じられていました。
個人的には冒頭の「詐欺だ!」と苦労しっぱなしの遠征にぶつぶつ文句を言っている姿が可愛らしくて好きv
全くお金のない時も、ついに夏樹さんが大きな大会で優勝した時も、子どもが生まれた時も、彼の病気が判明した時も、側にい続けた。
励まして、支えて、叱り付けて。
夏樹さんとともに、寛子さんという素敵な女性の姿も描かれていました。

大沢たかおさんがみんなを引っ張って行ってくれる印象でした。
夏樹さんの強いところ、弱いところ、寛子さんへの愛、子どもたちへの愛、ウィンドサーフィンへの愛。
彼が笑うと、こっちも明るい気分になれるし、苦しそうな表情をしていると、悲しくなってきてしまう。
引力、感じました。

小夏役の川島海荷ちゃんも良かった。
父親に向ける眼差しの真っ直ぐさに、ぐっときました。
「パパ、死なないで」
”小夏の生意気な笑顔”、注目です。

女子として、素敵!と思ったのは結婚式で二人でウィンドサーフィンのボード?に乗っているシーン。
最後にエンドロールで夏樹さんや寛子さんの写真が流れるんですが(その写真の笑顔が本当に素敵です)これは脚色ではなく、本当にされたんですよね…す、すごい。
ふたりの、家族の幸せそうな姿を観ていると、こっちまでくすぐったいような、幸せな気持ちになれました。

「じゃあね、またね」
お別れじゃない、また逢える。
夏樹さんの死を悼み、悲しみの涙を流すだけでなく、心にぬくもりを残してくれる映画でした。
夏樹さん、またね。


天国で君に逢えたら (新潮文庫)天国で君に逢えたら (新潮文庫)
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Lifeパパは心の中にいるLifeパパは心の中にいる
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映画を観る→『夕凪の街 桜の国』

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『夕凪の街』-原爆投下後13年、昭和33年、広島に暮らす、皆実。
『桜の国』-平成19年、東京に暮らす、七波。
異なる時代に生きた二人の女性が見つめる、広島、生きる喜び…。


夕凪の街桜の国夕凪の街桜の国
こうの 史代

双葉社 2004-10
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こうの史代さんの作品を読んだことはあるものの、こちらの原作は未読。
と言うのも、小中高と学校で戦争のことを学ぶ以外、極力戦争に関する書籍、テレビ番組、映画を自ら手に取ることをしなかったからです。
戦争のことを見たり、聞いたりし、知り、学ぶことは非常に大事なことであると思っています。
学生時代は原爆の日は登校日として、学校へ行き、ビデオを観、ひとの話を聞き、戦争について学びました。
『蛍の墓』を2回くらい観た気がしますが、他にも色々。
本当に情けないのですが、途中から耳を塞ぎ、目を閉じる始末。
中学・高校は修学旅行で広島・長崎に行きました。
現在も根底にあるものは同じではありますが、あの頃の私には”戦争の話”は恐怖でしかありませんでした。
現実だからこその逃れようの無い恐怖と悲しみ。
「なんでこんなに怖いビデオを観なあかんの?」と低学年の頃は泣きべそかいていた気がします。
この映画を観て、久々に「ピカ」という単語を耳にして、道徳の授業の光景が鮮明に蘇り、思わず、身体が緊張状態…凍りつきました。
これから、同じように原爆の日に、この映画を鑑賞する学校が出てくるかもしれない、観終わった後、ふと思いました。

この映画は麻生久美子さんと田中麗奈さん、叔母と姪にあたるふたりの女性の物語です。
七波は皆実の生きていた頃の広島をたどりつつ、現在を生きる…という感じですが。
皆実は原爆で妹と父を亡くしたという経験から自分が生きていることが深い心の傷となっている。
前半、皆実と母、会社の人間とのやりとりはとても”平和”で、とても愛おしい。
同僚の打越(吉沢悠)が皆実にプレゼントを渡すところなど、非常に胸キュンの場面!
皆実の言葉にはハッとさせられるものも多かったです。
原爆投下は「死ねばいいと思われた」がために行われた。
まさに命が消える直前も、皆実は空に向かって、原爆を落とした「誰か」に向かって、心の中でこう投げかけます。
「やった!また一人殺せたってちゃんと思うてくれてる?」*少し台詞違ってしまっているかも、すみません。
原爆は「落ちた」のではなく、「落とされた」のだと弟に言う場面も印象的でした。
殺すために落としたんだから、喜んでくれてる?と皆実は空に投げかける。
被爆者→原爆ではなく、原爆を落とした”誰か”に対する、シンプルで、真っ直ぐな台詞にドキリとしました。
だからこそ、皆実を想う打越の「生きとってくれて、ありがとう」という何の飾り気もない言葉も胸に響いたのだと思います。
皆実の言葉に涙が自然とこぼれてしまいました。
麻生さんの演技、とても良かったです。

そして、現代。
七波の快活な行動は観ていて、スカッとするものでした。
物語終盤の”ナイスシュート”シーンなんて、素敵。
彼女は父・旭(皆実の弟、堺正章)が近頃行動が不審だ、ということで尾行していた所、流れで広島まで行くことに。
旭が昔=伊崎充則さん、現在=堺正章さんなのは良いとして、打越が田山涼成さんなのが、全然笑うシーンではないのに、ちょっと吹き出しそうになりました…^^;
実際はもっとお若いだろうにばっちり白髪にされていましたし、演技も不自然ではないのですが、吉沢さん→田山さんのギャップが…。
七波が辿る広島、原爆は現代を生きる、戦争を知らない人々の知識導入へとなるのではないかと思います。
実感はないけれど、確かにそこで起きたこと、だからこそある、現在。

観終わった後、思ったことはどうしても、私は皆実-実際に原爆を体験した人と全く同じ気持ちを抱くことはできない。
でも、生きていることの奇跡、有り難み、愛おしさをこの映画によって、改めて感じることができました。
まだまだ私は無知であるけれど。
戦争は、やはり、”人を殺す”行為であるのだと、好戦派の人々に少しでも理解して欲しい。
そこに、ひとの意思が含まれることが、何よりも怖い、悲しい。

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映画を観る→『西遊記』

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孫悟空一行VS金角大王・銀角大王!!


映画化が決まった時の最初の印象は
「みんな、そんなに西遊記が好きやったんや」
でした^^;

ドラマは観たり観なかったりで、最終回は観ていないのですが、映画館で思ったことはこの作品はいわゆる「子どもに安心して見せられる」(あんまりこの表現は好きではないのですが)ものなのかもしれないな、ということ。 
『西遊記』のような作品があるということは、何だかちょっとほっとします。
親子連れ、それもけっこう小さなお年頃のお子様が多くて。
キャッキャッと楽しそうに観ている姿が微笑ましかったです。
ドラマというよりはアニメや特撮ヒーローものに近い感覚なのかもしれません。
単純明快。
格闘シーンは私はけっこう楽しんで観ていたけれど。
小さい頃は朝のヒーローものを喜んで観ていたのですが、オトナになると、なかなか観る機会がなくなってくるので、久々!って。
童心に返りました(笑)

キャストは良いですね。
『わたしたちの教科書』を観て、谷原章介さんが素敵!と騒いでいたのですが、この映画を観ていて、思いの外ファンになっている自分に気付いてびっくりしました(笑)
カッコイイですvvv
『山田太郎ものがたり』の百面相が大好き!な田部美華子ちゃんはとても凛として、しゃきっとしているお姫様役。
そして、金角・銀角大王が誰なのか、写真だけじゃ、全然分かんなくて。
金角は声を聞いて、「鹿賀さん!」とすぐ分かりましたが、銀角だけがずぅっと分からなくて。
鹿賀さんと同じく、「声!この声、聞いたことあんのにー誰!!」とエンドロールで漸く判明。
お化粧のし過ぎ(笑)で、全く結びつかなかったです…とほほ。
そして、最後の最後に三谷幸喜さんが出てきたことには吹き出しました…(笑)

大人のひとが1800円払って満足できるか…というと…うーん…ですが、娯楽映画として、ドラマが好きな方には楽しめるのではないかと。
私は衝動買いで前売り券を持っていたので、観に行きましたが、1800円なら多分観ません^^;


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