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いくえみ綾『いとしのニーナ』(幻冬舎)

守るよ ニーナ

いとしのニーナ 1 (1)いとしのニーナ 1 (1)
いくえみ 綾

幻冬舎 2007-03-24
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毎朝電車で見つめていたあの子。ニーナ。 小学校からの同級生、正行に「拉致った」と衝撃の告白を受け、アパートへ呼ばれた厚志は可愛いあの子の姿を見つける…手足を縛られ、口にはガムテープを貼られたあの子。 「ど どうすんだよ これ……」


いやん、可愛いタイトル☆いくえみさん、素敵!
パラパラッ。
…え…えぇ??えぇぇーー∑
は、犯罪。
ニーナ(正式には新名)の友達がキレるところ、ニーナが問い詰めるところ、陽気な気分では読むことができません。
共犯の男を「ぶっ殺していい?」と尋ねる親友の麻美。
「それは…犯罪です…」と返す厚志に、「おまえらのしたことは犯罪じゃないのかよ!」
ニーナは厚志にこう言う。
「男の力は あんたたちが思ってるよりも ずっと強い 力で 暴力で ねじ伏せる奴らが許せない」
子供よりも大人は力がある。女性よりも男性の方が力がある。
被害者となることが多いのは力が劣るものばかり。
同性としては、どうしても彼女たちの言葉がとてもよく分かる。

衝撃的な出だしから始まり、前述の台詞など、共感、入り込めるのは確かなのですが、もひとつ、この後どうするんだろう??と、テーマが見出せない。
いくえみさんの作品らしく、その”最初の衝撃”を重く、ただ重く描くのではないところが救い。
でも、けして軽く扱うことはできないスタートを切ってしまっている分、次巻~どうするんだろう??とやはり、気になる。
凛とした面をもったヒロイン・ニーナと多くのひとが同じ部分を持っているのではないかと思える弱さを持ち、少しでも動き始める主人公・厚志。
相変わらず、キャラクターに愛らしさがあるのは、いくえみさんならでは。

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