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映画を観る→『それでもボクはやってない』

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「今、痴漢したでしょ」
女子学生に上着を掴まれ、呼び止められた徹平。
「えっ?」

洋画よりも邦画が好きなぽっぽですが、集中力があまりない人間だからか、結構見ながらぽけっとしてしまう時があり…す、すみません。
ので、この映画も、「途中、気が抜けちゃうかも…」とわけわからん心配をしていたのですが、観始めるともう夢中。
シーンが変わる時に「うわ、めっちゃ集中して観てた!」と、一瞬我に返るくらい。
しかも、BGMが出だしは無かったのに…。
朝の通勤時の喧騒、裁判所での静けさの中、紙をめくる音、人が立ち上がる音…そんな生活の中の音をメインとして物語は展開されてゆく。

”痴漢”という犯罪が起きたその時、当事者のひとの周りにいた人々はただ通り過ぎたり、ちらちらと見つめていたり。
部外者のひとには「何か騒いでる」、「また痴漢か」というとある一日のとある出来事、でも、当事者である徹平、そして、勿論被害者の女子高生にとっても、日々を変えてしまう大きな事件。
何気ない一日の、何気ない朝にそれは起こっていた。

女子学生が間違ったことが問題なのか?
徹平が女性が間近にいる状態でごそごそ動いてしまったことが問題なのか?
ならば、裁判所の役目は何なのか??
裁判のシーンでは一緒に傍聴している気分。
同姓であるため、女子学生の気持ちも分かる…。
彼女に罪があるわけではない。
でも、被害者の言葉がまるごと真実というわけではない、この映画。
徹平は”やっていない”のだ。

全てが全て冤罪だなんてことはない。
でも、冤罪の場合は…。
監督のこだわった”リアル”が確かにそこにあったように思います。

キャストに関しては、やはり、加瀬さんが良かった。
徹平の心理状態を、特異にではなく、細かく演じられていました。
そして、脇の方もさり気なく豪華。
弁護士のベテランに役所さん、新人弁護士役に瀬戸さん。
裁判での二人の様子を観ていても、本当にそれぞれの役柄にちょうどピッときた。
竹中直人さんが出てきたのは、びっくりしました(笑)

裁判、高校生の時に一度だけ見学に行きましたが、その時の裁判がどのようなものであったか情けないことにあまり覚えていません。
裁判官の方が気をきかせて「質問はありますか?」と聞いてくださったこと、被告人の方の背中、それだけが印象に残っています。

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Comments

こんばんは。
TBありがとうございました!
すごくリアルでかなり感情移入しちゃいますよね。
被害者の女の子は決して悪くはないんだけど
人の記憶って頼りなくて危ういものですよね。
彼女の証言にはハラハラさせられました。

まだ裁判所にお世話になったことはないですけど
もし何かがあったとき裁判所や警察に期待できないですね。。

Posted by: こーいち | March 06, 2007 at 11:28 PM

TB&コメント、ありがとうございます!
証言のシーンでは、確かにヒヤヒヤしました。
特に、判定がくつがえる可能性があるのでは…という彼女の証言のシーンでは、徹平と一緒に息を詰めて見守ってしまいました。
裁判所、”冤罪”という意味では誰もが絶対関わらないとは言えない場所ですね…。
怖い。

またブログ、お邪魔させて頂きます☆

Posted by: ぽっぽ | March 08, 2007 at 11:14 PM

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