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東野圭吾『卒業 雪月花殺人ゲーム』(講談社)

『卒業』の魅力は、まず第一に、優れた学園ミステリーであり、青春推理小説であるという点にある。
解説・権田萬治


卒業―雪月花殺人ゲーム卒業―雪月花殺人ゲーム
東野 圭吾

講談社 1989-05
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卒業を控えた大学生7人組。
ある日、仲間のひとり、祥子が自室で手首から血を流し、死んでいる姿が発見される。
自殺?他殺?
加賀恭一郎は友人である祥子の死の謎を追求するべく動き出す。
そんな中、第二の事件が起きるのだが…。


”加賀恭一郎シリーズ”の一番最初のお話となるそうです。
以前にぽっぽが読んだことがある『どちらかが彼女を殺した』(本文中に”犯人”の名前が明かされないつくりの小説。袋とじのヒント付き)にも登場していたらしい。
だーいぶん前に読んだので、ちょっと思い出せないけれど、読み返してみよっかな、なんて。
ちょこちょこ東野作品は読んでいるつもりだったのに、見事に避けて読んでいたのか、これしか遭遇していない。
加賀のキャラクターは好きなので、また読んでみたい。

切ない、悲しい、という感情もやはり含まれているのだけれど、解説の権田氏がおっしゃっているように、この小説は「青春推理小説」なんです。
東野さんが更に若い時の作品だからか、良い意味で”若さ”、”危うさ”が出ているように感じました。
女の子も大人過ぎず、子供過ぎず、ちょうど良い描写。
それぞれが、恋愛に、部活に、学業に、進路に、一生懸命な時期。
卒業を控えた時の心情を思い返してしまいました。

トリックも変な表現かもしれませんが、ごつ過ぎず、良かった。

東野作品の中では、珍しく、ラストが私の好みでした。
「さりげない、しかし題名にふさわしいラストシーン(権田氏)」が物語をぐっと締めてくれました。
爽やか。「青春」という単語が私は好きです。

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