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松樹剛史『ジョッキー』(集英社)

ジョッキージョッキー
松樹 剛史

集英社 2005-01
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フリーの中堅騎手・八弥は騎乗依頼がないと、生計をたてることも難しい状態。
そんな中、注目の新馬に乗る機会がやってきて…。

宮部みゆき氏、絶賛!
「個性豊かで、愛すべき登場人馬たち。すっかり作者の術中にはまってしまいました。」

宮部さんが絶賛!期待。

結論。
競馬に知識のないひとでも十分楽しめる内容。
それでいて、細々とした背景描写もあり、面白い。
何か、物足りない、何だろう。
もう一押し、何かが欲しいかも。

ただ、けっこう後から後からたくさんのひと、馬が出てくる中、それぞれに個性を割り振り、混乱しないところはすごいと思う。
ちょっとしたエピソードが本編にいくつか盛り込まれており、それを通して主人公の性格や考えが露呈していくのだが、小さな合いの手がなかなかいいスパイスになっています。

主人公の人間臭さ、競馬という勝負の世界の裏側。
ああ、青春小説。


”競馬”というものに関係する小説を初めて読みました。
解説にて藤代三郎氏が”競馬”小説をいくつか紹介されているので、気になる方はチェック。
このたくさんの作品を挙げた上で藤代氏は「私の読みたかった競馬小説がここにある」と『ジョッキー』の解説をされています。

海渡英祐『無印の本命』
佐野洋『蹄の殺意』、『牧場に消える』、『禁じられた手綱』、『直線大外強襲』
三好徹『円形の賭け』
阿部牧郎『菊花賞を撃て』、『天皇賞への走路』
石川喬司『走れホース紳士』、『競馬聖書』、『ホース紳士奮戦す』
塩崎利雄『極道記者』
油来亀造『グランプリで会おう』、『春が来た!』
石月正広『競馬狂ブルース』
新橋遊吉『八百長』→直木賞受賞
岡嶋二人『焦茶色のパステル』→江戸川乱歩賞受賞
宮本輝『優駿』→吉川英治賞受賞、「競馬小説の傑作」と述べられています

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Tracked on September 04, 2006 at 08:53 AM

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